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「ご承知おきください」の言い換え

「承知」は、依頼や事情を聞き入れて引き受けるという意味で使われ、返信では「承知しました」と自分側の動作に付きます。これを「ご承知おきください」と相手へ向けると、こちらが決めたことを飲んでおくよう求める形になり、通知の一方通行さが際立ちます。加えて「〜おく」には前もって片付けておくという含みがあるため、相手の時間の使い方まで指定した響きが残ります。

場面で選ぶ言い換え 8選

言い換え相手・場面ニュアンスと使いどころ
お含みおきください
改まった場面
取引先・上司事情を心にとどめておいてほしいと頼む。決定を飲ませる含みが薄く、通知の前置きに収まる
避ける場面:相手に作業や返答を求めるとき。心にとどめるだけの語なので、依頼としては届かない
ご承知ください
標準
社内「おき」を外した形。前もって片付けておけという含みが消えるぶん、社内の周知文では角が立ちにくい
避ける場面:社外や目上。「承知」を相手に求めるという向きの問題はそのまま残る
ご了承のほどお願い申し上げます
改まった場面
取引先・顧客こちらの都合で決まった事柄に了解を求める。詫びの色を含むので、相手に不利益が生じる通知に向く
避ける場面:相手に不利益がないとき。大げさで、かえって身構えさせる
ご留意ください
標準
社内・取引先注意を向けておいてほしい箇所を名指す。手順や期限が変わることを周知するときに
避ける場面:変更点が複数あるとき。どれに注意すべきかがぼやける
念頭に置いていただけますと幸いです
改まった場面
取引先・上司判断の材料として持っておいてほしい事情を渡す。相手の裁量を残した言い方
避ける場面:必ず守ってほしい取り決め。任意の参考情報として読まれる
〇〇の旨、あらかじめお伝えいたします
改まった場面
取引先・顧客事実の通知だと名乗る。相手に何かを求める文ではないことがはっきりする
避ける場面:返答や同意が必要なとき。伝えただけで話が終わったことになる
あらかじめご案内申し上げます
改まった場面
取引先・顧客先に知らせておくという行為だけを述べる。相手に承知も了解も求めないので、案内状に収まる
避ける場面:すでに起きたことの説明。事前という語と食い違う
何も求めずに事実だけ書く(「10月1日より窓口が変わります。お手続きは不要です」)
標準
社内・取引先承知を求める一文をやめ、相手の作業の有無を書く。読み手はそこだけ見れば済む
避ける場面:相手の同意が要件になる契約や規約の変更。黙示の合意とはみなされない

そのまま使えるメール例文

取引先へ、こちらの都合による事情を伝えておく

株式会社サンプル商事
田中様

お世話になっております。サンプル工業の山田です。

11月の連休期間中の出荷体制についてご連絡いたします。

11月2日から4日は物流委託先が稼働を停止するため、
この3日間に頂戴したご発注は、5日以降の出荷となります。
通常は当日出荷でご案内しておりますので、その分だけ着荷が遅れます。

ご発注の予定を組まれる際に、お含みおきください。
前倒しでの出荷をご希望の場合は、10月30日までにお知らせいただければ調整いたします。

社内へ、システム停止の注意点を周知する

営業部各位

お疲れさまです。情報システム部の山田です。

9月14日(土)22時から翌1時まで、販売管理システムを停止いたします。

停止中は受注入力と在庫照会が利用できません。
作業中のデータは21時50分に強制的に保存されますので、
入力途中の伝票がある方は21時30分までに保存を済ませてください。

週明けの月曜は照会が混み合うことが見込まれます。この点をご留意ください。
当日の連絡先は情報システム部の当直(内線4400)です。

顧客へ、料金改定の了解を求める

お客様各位

平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

2027年1月1日より、月額プランの料金を改定させていただきます。

スタンダードプランは月額9,800円から10,800円へ、
ビジネスプランは月額24,000円から26,000円へ変更となります。
サーバー費用と人件費の上昇が続いており、現行の料金では
現在の応答速度とサポート体制を維持することが難しくなったためです。

12月31日までにご解約いただいた場合、違約金は発生いたしません。
誠に恐縮ではございますが、ご了承のほどお願い申し上げます。

上司へ、判断の材料として事情を先に渡す

佐藤部長

お疲れさまです。山田です。

来週の役員会に上げるB社の契約更新について、一点だけ先にお伝えいたします。

先方の購買責任者が9月末で交代されるとの情報が、本日担当者から入りました。
後任の方は本社からの異動で、これまでの経緯をご存じない可能性があります。
条件面の再交渉を求められることも想定しております。

確定した情報ではありませんので資料には記載しておりませんが、
ご説明の際に念頭に置いていただけますと幸いです。
確報が入り次第、あらためてご連絡いたします。

使わないほうがよい言い換え

置き換えれば丁寧になるとは限りません。次の表現は実際に誤用として指摘されることが多いものです。

ご承知おきください(社外や目上へ)

「承知」は「承知しました」のように、自分が聞き入れる側に立つときに使われてきた語です。これを相手に求める形にすると、こちらが決めたことを飲んでおくようにという指示の響きが出ます。ただし、文化庁『敬語の指針』には「承知」という語が一度も出てきません。敬語の規範として誤りと定められているわけではなく、避ける書き方が慣行として広く共有されている、というのが実態です。社外や目上へは「お含みおきください」「ご了承のほどお願い申し上げます」に替えるのが無難です。

ご承知おきくださいますようお願い申し上げます

語尾を重ねても、承知を相手に求めるという向きは変わりません。丁寧さの層が増えるぶん、かえって形式ばった通告に見えます。飲んでもらう必要があるなら「ご了承のほどお願い申し上げます」、事情を知っておいてほしいだけなら「お含みおきください」と、動詞そのものを替えてください。

ご承知置きください(「おき」を漢字で書く)

ここでの「おき」は「〜しておく」の補助動詞で、公用文の表記の基準では補助動詞を仮名で書きます(文化庁「公用文作成の考え方」)。漢字にすると本動詞の「置く」と読まれ、物を置く意味が一瞬よぎります。誤りとまでは言えませんが、社外文書で表記をそろえるなら仮名です。

ご承知のとおり(実際には伝えていない事柄に使う)

相手がすでに知っている前提を先に置く言い方です。伝えた記録のない事柄に付けると、知らなかった側は「聞いていない」と言い出しにくくなり、食い違いが後になって表に出ます。初めて伝える内容であれば前提を置かず、経緯から書いてください。

「ご承知おきください」を使った文章を、相手に合わせて直す

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よくある質問

無料で使えますか?

はい。登録もログインも不要で、すぐにお使いいただけます。要約は1日1回、1回あたり5,000文字まで無料です(日本時間の0:00にリセットされます)。参考文献ジェネレーターは回数制限なく何度でも無料でお使いいただけます。クレジットカードの登録は必要ありません。

「ご承知おきください」は失礼ですか?

相手や社風によります。文化庁『敬語の指針』には「承知」という語が出てこないため、

敬語の規範として誤りとされているわけではありません。

一方で、「承知」は自分が引き受ける側で使う語だという理解から、

相手に求める形を避ける書き方はビジネス文書で広く共有されています。

社内の周知文であれば実害はほとんどありませんが、社外や目上には別の言い方に替えるのが安全です。

「お含みおきください」と「ご了承ください」はどう使い分けますか?

相手に不利益があるかどうかで分かれます。

「お含みおきください」は事情を心にとどめておいてほしいという頼みで、相手が何かを失うわけではありません。

「ご了承ください」はこちらの都合で決まったことを受け入れてもらう形なので、

値上げ・仕様変更・納期の後ろ倒しのように、相手が不利益をこうむる通知に向きます。

不利益がないのに「ご了承ください」と書くと、身構えさせるだけになります。

「おき」を外して「ご承知ください」にすれば問題ありませんか?

前もって片付けておけという含みは消えますが、承知を相手に求めるという向きは残ります。

社内の周知文であればこれで十分収まります。

社外や目上には、動詞そのものを「お含みおき」「ご了承」「ご留意」に替えてください。

「おき」の有無より、どの動詞を相手にさせているかのほうが読み手には効きます。

相手がすでに知っていることを敬語で書くにはどうしますか?

『敬語の指針』は「御存じだ(御存じです)」を「知っている」の尊敬語として挙げています。

「ご存じのとおり」であれば、相手が知っている状態を尊敬語で述べる形になります。

ただし、本当に伝えてあるかどうかは別の問題です。

伝えた記録がないなら、前提を置かずに経緯から書くほうが確実です。

「ご承知おきください」と書かれたメールが届いたら、どう返せばよいですか?

書き方には触れず、内容だけを確かめてください。

「ご連絡ありがとうございます。承知いたしました」で足ります。

こちらに作業が必要かどうかが読み取れない場合は、

「弊社側で必要な対応がございましたらお知らせください」と一言添えると、

次のやり取りが一往復で済みます。

社内の周知文ではどの言い方が収まりますか?

注意してほしい箇所がはっきりしているなら「ご留意ください」、

作業が発生するなら「〇日までに〇〇をお願いします」と依頼の形にしてください。

承知を求める一文は、読み手に何をさせたいのかが決まっていないときに出てきます。

相手が何をすればよいのか(あるいは何もしなくてよいのか)を書けば、その一文は不要になります。

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