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「伝える」の言い換え

「伝える」は情報を出す側の動作だけを指す語で、相手に届いたかどうかを含みません。そのため「伝えました」という報告は、送った事実の報告であって、読まれたことや理解されたことの報告ではありません。さらに、誰から誰へ渡すのかによって敬語の形が変わる語でもあり、電話応対で自社の者へ取り次ぐ場面に「お伝えします」を使うと、身内を高める形になります。

場面で選ぶ言い換え 7選

言い換え相手・場面ニュアンスと使いどころ
お伝えする
改まった場面
取引先・上司・顧客自分から相手へ情報を渡す。もっとも汎用で、社外メールの本文にそのまま置ける
避ける場面:電話応対で自社の担当者へ取り次ぐと約束するとき。身内を高める形になる
申し伝える
改まった場面
取引先・顧客相手から預かった用件を、自社の者へ渡すと約束する。電話応対の定型
避ける場面:相手側の人へ渡してもらいたいとき。向きが逆になる
取り次ぐ
標準
社内・取引先間に入って渡すこと。自分は内容に手を加えないという位置づけが明確になる
避ける場面:自分の判断を添えて渡すとき。単なる中継に見える
言付かる
標準
社内・取引先人から頼まれて預かった伝言であることを示す。自分の意見ではないと分かる
避ける場面:正式な通知。口頭の伝言という軽さが残る
伝達
改まった場面
社内決まったことを組織の下へ流す。内容を変えずに渡すことが前提の語
避ける場面:双方向のやり取り。一方通行の響きがある
申し添える
改まった場面
取引先・上司本題のあとに一言足す。主たる用件を邪魔せずに、注意点や補足を渡せる
避ける場面:それ自体が重要な連絡のとき。付け足しとして読み飛ばされる
申し上げる
改まった場面
取引先・上司自分の考えや意向を相手に述べる。情報の受け渡しではなく意思の表明
避ける場面:第三者から預かった内容。自分の意見と混同される

そのまま使えるメール例文

電話で受けた用件を、自社の担当者へ渡すと約束する

株式会社サンプル商事
田中様

お世話になっております。山田です。

先ほどはお電話をいただき、ありがとうございました。

納品日の前倒しについてのご要望は、担当の鈴木へ申し伝えます。
鈴木は本日外出しており、明日9時に出社いたしますので、
明日午前中に鈴木より直接ご連絡を差し上げます。

お急ぎの場合は私からもお伝えいたしますので、その旨お知らせください。

部署の全員に決定事項を渡し、受領の確認まで求める

営業部各位

お疲れさまです。山田です。

6月1日からの経費精算の締切変更について、決定事項を伝達します。

これまで月末締めとしていた精算を、6月分から前月25日締めに変更します。
26日以降の経費は翌月分として扱いますので、月をまたぐ出張では領収書の扱いにご注意ください。

内容を確認しましたら、5月30日までに本メールへ「確認」とだけご返信ください。
未返信の方には個別にお声がけいたします。

取引先へ厳しい内容を伝え、そのあとに補足を添える

株式会社サンプル商事
田中様

お世話になっております。山田です。

来期の単価改定につきまして、弊社の考えを申し上げます。

原材料費の上昇により、現行単価の維持が難しい状況でございます。
現時点の試算では、7月出荷分より3パーセントの改定をお願いしたく存じます。

なお、年間の発注量が現在の水準を上回る場合は据え置きも検討可能です。
その旨も申し添えます。詳細は改めてご相談させていただけますでしょうか。

伝言を預かったことを、自分の意見と区別して社内へ渡す

佐藤部長

お疲れさまです。山田です。

本日、サンプル商事の田中様より言付かった内容をお伝えします。

来週の定例は先方の社内会議と重なるため、翌週へ移したいとのことでした。
代替の候補として6月10日または6月12日の午後を挙げておられます。

こちらの都合としては、6月10日であれば私も同席できます。
ご都合をお聞かせいただけますでしょうか。

使わないほうがよい言い換え

置き換えれば丁寧になるとは限りません。次の表現は実際に誤用として指摘されることが多いものです。

お伝えしておきます(電話応対で自社の担当者へ)

取引先から用件を預かった場面でよく使われますが、「お伝えする」は情報を渡す相手を立てる形なので、渡す先が自社の人間だと身内を高めることになります。この場面の定型は「申し伝えます」です。なお相手側の人へ渡してほしいと依頼するときは「お伝えいただけますでしょうか」で正しく、向きによって形が変わる点だけ押さえておけば迷いません。

伝えました(届いたかを確認していない状態で)

送信した事実の報告であって、相手が読んだことの報告ではありません。重要な連絡ほど、この一語で完了扱いにすると事故になります。「本日10時にメールを送付し、11時に受領のご返信をいただきました」のように、発信と受領を分けて書いてください。返信を求める設計にしておくと、確認の手間も減ります。

〜と伝えておいてください(伝言を連鎖させる)

間に人が入るたびに、条件や数字が落ちたり言い方が変わったりします。口頭の伝言は記録も残らないため、あとから経緯を確認できません。条件・日付・金額を含む用件は、間に入る人を経由させず、本人宛の文書にして送ってください。伝言は「連絡した」という事実を残す用途に限るのが安全です。

展開しておきます

受け取った情報をチーム内へ流すという意味の社内語として広く使われていますが、社外の相手には通じないことがあります。加えて「誰に」「いつまでに」が含まれないため、対象から漏れる人が出ます。「本日中に営業部の全員へ転送します」のように、範囲と期限を書いてください。

「伝える」を使った文章を、相手に合わせて直す

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よくある質問

無料で使えますか?

はい。登録もログインも不要で、すぐにお使いいただけます。要約は1日1回、1回あたり5,000文字まで無料です(日本時間の0:00にリセットされます)。参考文献ジェネレーターは回数制限なく何度でも無料でお使いいただけます。クレジットカードの登録は必要ありません。

「お伝えします」と「申し伝えます」はどちらが正しいのですか?

どちらも正しい表現で、渡す相手が誰かによって使い分けます。

情報を渡す先が相手側の人であれば「お伝えします」、

自社の人間であれば「申し伝えます」が対応します。

電話応対で「担当にお伝えします」と言うと身内を高める形になるため、

接客の教材では「申し伝えます」が推奨されています。

「ご伝言」という言い方は正しいですか?

相手からの伝言を指して「ご伝言を承ります」と言う分には自然です。

自分が誰かに残す伝言に「ご」を付けると、自分の行為を高めることになります。

「伝言をお願いできますでしょうか」「言付けをお願いいたします」と書けば迷いません。

「伝える」と「知らせる」はどう違いますか?

「知らせる」は相手が知らない事実を届けることに重心があります。

「伝える」は意向や気持ちなど、事実以外のものも運べる点が違います。

日程の変更は「お知らせ」、感謝や懸念は「お伝えする」がなじみます。

通知文の見出しに「お伝え」を使うと、事務的な事実の連絡としては弱く見えます。

悪い知らせを伝えるときの書き方に決まりはありますか?

決まった型はありませんが、事実・影響・こちらの対応の順で書くと読み手が判断できます。

前置きを長くすると、読み手は結論を探しながら読むことになり、かえって印象が悪くなります。

謝罪が必要な場面でも、何が起きたかを先に一文で示し、そのあとにお詫びを置く構成が実務では扱いやすい形です。

「伝達」は社外メールで使えますか?

使えないわけではありませんが、上から下へ一方向に流す響きが強い語です。

社外へは「ご連絡いたします」「お知らせいたします」のほうが収まります。

「伝達」は社内の指示系統に沿って流す場面や、規程・通達の文脈で使うと自然です。

伝えたことを記録に残すには何を書けばよいですか?

日時・経路・相手・内容の4点があれば、あとから経緯をたどれます。

このうち経路が抜けやすく、電話で伝えたのか、会議で口頭だったのか、

文書を送ったのかが分からなくなります。

相手が複数いる場合は、誰と誰に伝わっているかも書き添えてください。

伝わっていない人がいることに、当日は誰も気づきません。

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