「謝罪」の言い換え
「謝罪」は、非を認めて詫びるという行為を外から名指す名詞です。そのため自分の行為として「謝罪いたします」と書くと、詫びるという行為そのものを宣言する形になり、軽微な事案では大げさに、深刻な事案では形式的に響きます。日本語には自分の詫びを述べる語として「お詫び」があり、こちらのほうが実務の文書には馴染みます。「謝罪」は、相手から求められているものを指すときや、対外的な発表を指すときに使い分けるのが実務的です。
場面で選ぶ言い換え 6選
| 言い換え | 相手・場面 | ニュアンスと使いどころ |
|---|---|---|
| お詫び 改まった場面 | 取引先・顧客・上司 | 自分の側から詫びることを述べる標準の語。メールの件名にも本文にも使える 避ける場面:相手が求めている行為を指すとき。自分の側からの語なので主客が合わない |
| 陳謝 改まった場面 | 取引先・顧客 | 事情を述べたうえで詫びること。対外的な文書や公表文で用いられる硬い語 避ける場面:日常のメール。改まりすぎて、事案を大きく見せる |
| 深謝 改まった場面 | 取引先 | 深く詫びることを述べる。ただし深く感謝する意味でも使われるため、文脈を明示して使う 避ける場面:単独で置くとき。感謝の意味に取られることがある |
| 謹んでお詫び申し上げます 改まった場面 | 顧客・取引先 | 公表文や正式な通知の定型。多数の相手に向けて出す文書で用いる 避ける場面:一対一の軽微な連絡。形式が事案の重さを上回る |
| 詫び状 改まった場面 | 取引先・顧客 | 詫びの意を記した文書そのものを指す。書面で提出する場合の呼び名 避ける場面:メールでの連絡。書面の提出を約束したと受け取られることがある |
| 謝罪のご要望 改まった場面 | 社内 | 相手から求められている内容として、社内で共有するときの書き方 避ける場面:相手へ送る文面。要望として扱っていることが伝わり、反発を招く |
そのまま使えるメール例文
納品遅延について、詫びと対応を一通にまとめる
株式会社サンプル商事
田中様
お世話になっております。山田です。
5月18日納品予定の部材について、納品が5月25日となります。
ご予定を変更いただくことになり、お詫び申し上げます。
原因は、二次仕入先の工場設備の停止で、5月14日に連絡を受けました。
代替の仕入先からの調達を検討いたしましたが、
同等の仕様で最短が5月25日でした。
貴社の組立工程への影響について、本日中にお時間をいただけますでしょうか。
工程の組み替えが必要な場合、弊社の技術担当も同席いたします。
多数の利用者へ向けた不具合の告知
利用者各位
平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
5月16日9時12分から11時40分にかけて、
ログイン機能がご利用いただけない状態が発生いたしました。
ご迷惑をおかけしましたことを、謹んでお詫び申し上げます。
原因は認証基盤の設定変更に伴う不整合で、
11時40分に設定を戻し、現在は正常に稼働しております。
期間中のデータの欠損はございません。
詳細な原因と再発防止策につきましては、
5月23日までに本サイトのお知らせ欄に掲載いたします。
社内で、相手からの要望内容を共有する
佐藤部長
お疲れさまです。山田です。
サンプル物産様からのご連絡について、内容を共有いたします。
5月14日の誤配送につきまして、書面での謝罪のご要望をいただいております。
先方の品質保証部の規程で、
社外要因の事案は書面を保管する運用とのことです。
弊社の書式で問題ないか、また代表者名で出すべきかをご相談させてください。
先方のご希望は5月22日までの提出です。
本日中にドラフトを作成し、法務にも確認をお願いする予定です。
使わないほうがよい言い換え
置き換えれば丁寧になるとは限りません。次の表現は実際に誤用として指摘されることが多いものです。
謝罪させていただきます
「させていただく」は相手の許可を前提とする形なので、詫びること自体の許可を求める構図になります。詫びるかどうかは相手の許可を要する行為ではありません。「お詫び申し上げます」で足ります。
謝罪いたします(お詫びの代わりに日常のメールで使う)
詫びるという行為を宣言する形で、事務的に響きます。軽微な事案では大げさに、深刻な事案では気持ちが薄く読まれます。自分の側から詫びるときは「お詫び申し上げます」を使い、「謝罪」は相手が求めているものを指すときに残してください。
深謝いたします
深く詫びる意味と、深く感謝する意味の両方で使われる語です。詫び状の中に単独で置くと、前後を読むまでどちらか判断できない文になります。詫びの意味で使うのであれば「深くお詫び申し上げます」と、誤読の余地のない形にしてください。
お詫びして訂正いたします(訂正内容を書かずに使う)
公表文の定型として広く使われますが、何をどう訂正したのかが書かれていないと、読んだ人は誤った情報を持ったままになります。誤った記述と正しい記述を並べたうえで、この一文を添えてください。
「謝罪」を使った文章を、相手に合わせて直す
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直した文章
下書きに見つかった表現
文章を貼って宛先を選ぶと、ここに直した文章が出ます。
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よくある質問
無料で使えますか?
はい。登録もログインも不要で、すぐにお使いいただけます。要約は1日1回、1回あたり5,000文字まで無料です(日本時間の0:00にリセットされます)。参考文献ジェネレーターは回数制限なく何度でも無料でお使いいただけます。クレジットカードの登録は必要ありません。
「お詫び」と「謝罪」はどちらを使えばよいですか?
自分の側から詫びるときは「お詫び」です。
「謝罪」は行為を外から名指す語なので、
相手が求めているものを社内で共有するときや、
対外的な発表を指すときに向きます。
件名も「納品遅延のお詫び」とするのが自然で、
「謝罪の件」とすると事務的に読まれます。
謝罪のメールに必ず入れるべき要素は何ですか?
起きたこと、原因、相手への影響、こちらの対応、いつまでに、の五点です。
詫びの言葉は一度で足ります。
この五点のうち書けないものがある場合は、
書けない理由と、いつ分かるかを添えてください。
分からないまま推測を書くと、後の訂正で信用を失います。
「陳謝」はどんな場面で使いますか?
「陳」は述べるという意味の字で、
辞書の語釈も「事情を述べてわびること」となっています。
ただし実際の用例では事情の説明を伴わないことも多く、
いまは改まった詫びを表す硬い語として使われている、というのが実態に近い理解です。
報道や公表文で目にすることが多く、
日常のメールに使うと事案を大きく見せます。
対外的な発表文や、正式な書面での回答に限って使ってください。
書面での謝罪を求められたら、どう対応しますか?
まず社内で確認してください。
書面は記録として残り、責任の範囲を認める文書として扱われることがあります。
提出の可否、差出人の名義、記載する事実の範囲は、
担当者の判断ではなく、法務や上長の確認を経て決めるのが安全です。
相手の要望に期限がある場合は、
社内確認に要する時間を先に伝えておくと関係が悪化しません。
詫びの言葉を何度も書くのは逆効果ですか?
一通の中で繰り返すと、事実の記述が読みにくくなります。
冒頭か末尾のどちらか一方に置き、
本文は原因と対応に充ててください。
相手が読み終えたときに次の行動を決められる文面が、
結果として最も誠実に受け取られます。
自社に非があるか未確定のときは、先に詫びるべきですか?
非の有無に触れず、相手に生じている状態への配慮を述べる形が取れます。
「ご不便をおかけしております」は状態への言及で、責任の認定を含みません。
一方「弊社の過失によりお詫びいたします」は責任を認めた記述になります。
責任の所在が争点になりうる事案では、
文面を出す前に社内の法務に確認してください。
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