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「指摘」の言い換え

「指摘」は誤りや欠点を見つけて示す語なので、書き手が判定する側、相手が判定される側という上下の構図を作ります。受けた側が「ご指摘ありがとうございます」と返すのは自然でも、こちらから「指摘いたします」と書くと、相手を評価する立場を自分から取った形になります。加えて、自分の読み違いだった場合に引き返せる余地がなくなるのも実務上の難点です。

場面で選ぶ言い換え 7選

言い換え相手・場面ニュアンスと使いどころ
ご確認いただきたい点
改まった場面
取引先・上司誤りと断定せず、相手に見てもらう形に変える。もっとも汎用で、こちらの読み違いでも角が立たない
避ける場面:明らかな数値の誤りで、修正が必須のとき。曖昧すぎて対応されないことがある
念のための確認
標準
社内・取引先相手を疑っていないという前置きを添えられる。軽微な食い違いを潰すときに
避ける場面:重大な不具合。軽く扱っている印象になり、優先度が伝わらない
気になった点
標準
社内・取引先評価ではなく自分の受け取り方として述べる。主観の問題(読みやすさなど)に向く
避ける場面:契約や仕様の不整合。主観の話に見えて対応が後回しになる
一点お伺いいたします
改まった場面
取引先指摘を質問の形に変換する。相手が説明する余地を残せるので、経緯が分からないときに安全
避ける場面:相手の説明が不要な単純な誤字。回りくどくなる
申し添えます
改まった場面
取引先・上司本題を述べたあとに、参考情報として一言足す。相手の判断を妨げない補足に
避ける場面:本題そのものを伝えるとき。付け足しの位置に置くと見落とされる
修正をお願いいたします
改まった場面
取引先・社内誤りが確定している場面で、何をしてほしいかだけを書く。評価を含まないので実務が速い
避ける場面:誤りかどうか未確定のとき。決めつけになる
補足
標準
社内相手の説明に足りない情報を、否定せずに加える。会議の議事メモや共有資料で
避ける場面:内容が誤っているとき。補足では誤りが訂正されない

そのまま使えるメール例文

取引先の見積書の数字が合わないことを伝える

株式会社サンプル商事
田中様

お世話になっております。山田です。

本日お送りいただいたお見積書について、一点ご確認いただきたい点がございます。

明細の小計が 1,240,000 円、合計欄が 1,204,000 円となっており、
当方の計算では小計と合計が一致しておりませんでした。
当方の読み違いでしたら申し訳ございません。

お手数ですが、ご確認のうえ改めてお知らせいただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。

上司の資料に気づいた点を伝える

佐藤部長

お疲れさまです。山田です。

明日の役員会用の資料を拝見いたしました。

一点だけお伺いしたい点がございます。
七ページの前年比の数字は、旧基準で集計した値でしょうか。
新基準に切り替わったのが第二四半期からのため、
比較の前提が混在していないかが気になりました。

私の勘違いでしたら読み飛ばしてください。
本日中でしたら差し替えのお手伝いができます。

社内の後輩に修正を依頼する(評価を含めない形で)

鈴木さん

お疲れさまです。山田です。

納品書のドラフトを確認しました。
形式は問題ありませんので、二点だけ修正をお願いいたします。

一点目は宛名で、「御中」と「様」が併記されています。法人宛なので「御中」だけにしてください。
二点目は日付で、発行日が先月のままになっています。

修正後、もう一度こちらに送っていただけますか。

使わないほうがよい言い換え

置き換えれば丁寧になるとは限りません。次の表現は実際に誤用として指摘されることが多いものです。

ご指摘させていただきます

「指摘」がもともと相手を評価する語なので、謙譲の形を付けても構図は変わりません。加えて「ご」と「させていただく」で敬語が重く、慇懃な響きになります。伝えたい内容が同じなら「ご確認いただきたい点がございます」に置き換えるだけで、上下の含みが消えます。

ご指摘いたします

「ご〜いたします」は自分の行為を相手に向ける謙譲の形ですが、「指摘」と組み合わせると「あなたの誤りを私が示します」という宣言になります。実務では「ご指摘」は相手からもらったものを指すとき(「ご指摘ありがとうございます」)に限って使うと安全です。

指摘事項(社外向けの文書で見出しに使う)

監査報告や検収の正式な文書では通用しますが、通常のやり取りで見出しに置くと、相手の組織内で「不備を指摘された文書」として回覧されることになります。同じ内容でも「ご確認事項」「申し送り事項」にすると、社内での扱われ方が変わります。

前にも指摘しましたが

過去の回数を持ち出すと、内容ではなく相手の落ち度が主題になります。再発を防ぎたいのであれば、「同じ確認が二度目になっておりますので、チェックの手順を一度すり合わせさせてください」のように、次の行動を提案する形にします。

「指摘」を使った文章を、相手に合わせて直す

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よくある質問

無料で使えますか?

はい。登録もログインも不要で、すぐにお使いいただけます。要約は1日1回、1回あたり5,000文字まで無料です(日本時間の0:00にリセットされます)。参考文献ジェネレーターは回数制限なく何度でも無料でお使いいただけます。クレジットカードの登録は必要ありません。

「ご指摘」は使ってはいけないのですか?

受ける側で使うのは問題ありません。「ご指摘ありがとうございます」「ご指摘のとおりです」は

相手の行為を敬う正しい使い方です。

避けたほうがよいのは、自分から相手に向けて「指摘します」と宣言する使い方です。

同じ内容を「確認」「依頼」の形に変えると、上下の含みが消えます。

角を立てずに誤りを伝えるコツはありますか?

語を丁寧にするより、文の構造を三つ変えるほうが効きます。

第一に主語を自分にすること(「間違っています」ではなく「当方の計算では合いませんでした」)。

第二に事実と評価を分けること(数字が合わないという事実だけを書き、雑だという評価は書かない)。

第三に、こちらの読み違いである可能性を一文残すことです。

この三つを入れると、内容の強さを落とさずに受け取りやすくなります。

相手が明らかに間違っているときも遠回しにすべきですか?

その必要はありません。遠回しにしすぎると対応されず、かえって迷惑をかけます。

事実が確定しているなら「修正をお願いいたします」と、してほしいことだけを書いてください。

やわらげるべきなのは相手への評価であって、依頼の内容ではありません。

「指摘」と「注意」はどう違いますか?

「指摘」は誤りや問題点を示すことで、対象は事柄です。

「注意」は行動を改めるよう促すことで、対象は人になります。

社外に向けて「注意」を使う場面はほとんどなく、使うと関係が対等でなくなります。

社内の指導であっても、事柄の話であれば「確認」「依頼」で足りることが大半です。

「ご指摘ありがとうございます」の後に反論してもよいですか?

問題ありません。ただし感謝と反論を一文に混ぜると、どちらも弱くなります。

「ご指摘ありがとうございます。」でいったん切り、

「そのうえで、当方の認識を申し上げます」と段落を分けると、反論が感情的に見えません。

チャットで指摘するときも同じですか?

構造は同じですが、チャットは文字数が少ないぶん命令的に読まれやすくなります。

「ここ違います」だけを送ると、対面で言うより強く届きます。

「〇〇の数字、私の手元だと△△でした。確認お願いします」のように、

自分の観測を先に置くと、短くても角が立ちません。

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